時事問題で学ぶ中学公民

日露首脳会談から中学公民を学ぶ

9月2日にロシアのウラジオストクで安倍首相とプーチン大統領による日露首脳会談が行われました。この後、11月と12月にも再会談を行うことで合意しています。

 

なぜ、こんなに頻繁に会談を行うのかというと、理由のひとつは領土問題です。北方領土問題に関しては、中学では公民だけでなく、地理、歴史でも取り扱う複合トピックです。

 

それぞれのポイントを整理してまとめました。

 

北方領土とは(中学地理の視点)

まずは、地理の視点から北方領土について整理します。

 

北方領土とは、択捉島国後島色丹島歯舞群島の4島を指します。歯舞群島には複数の島がありますが、まとめて1つと数えて、北方4島という言い方をしています。

 

この中で最も広いのが択捉島(えとろふとう)。
約3,200平方キロメートルで、東京都の約1.5倍の広さがあります。

 

2番目に大きい国後島も沖縄本島よりは大きく約1,500平方キロメートルあります。また、択捉島は日本最北端の地でもあります。

 

戦後処理と北方領土問題(中学歴史の視点)

そもそも、なぜ北方領土問題が発生してしまったかというと、ロシア(ソ連)とのあいだに平和条約が締結されていないことが関係しています。

 

第二次世界大戦で敗戦国となった日本は、1951年のサンフランシスコ講和会議でサンフランシスコ平和条約を締結しました。ただし、相手国は48ヶ国のみ。

 

この48ヶ国に含まれなかった国のひとつがソ連(ロシア)です。
ソ連との間には5年後の1956年になって日ソ共同宣言が締結されました。

 

これにより日本は国連にも加盟できるようになりました。ただし、領土問題については、平和条約締結後に色丹島、歯舞群島の2島を日本に引き渡す事だけが定められていました。

 

いまだに平和条約が締結されていないことと、択捉島、国後島については日ソ共同宣言では触れられていないことから北方領土問題が解決していないというわけです。

 

領域と領土(中学公民の視点)

公民では国家の三要素というものを習います。領域人民主権の3つです。この中の領域をさらに3つに分けたものが領土です。

 

国家の三要素名領域(領土、領海、領空)
人民
主権

 

陸地の部分が領土。海の部分が領海です。
海岸から12海里(約22km)までが領海となります。

 

で、この領土と領海の上空が領海となります。

 

どの国の領海でのないところを公海、どの国の領空でもないところを公空と呼ぶこともあわせて覚えておきましょう。

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